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2月27日(金) のニュース

2026年2月27日(金) 19:05

工場が全焼 関あじ・関さばを支える“職人の技”継承へ 県漁協が前例ない漁具づくりに挑戦

佐賀関の大規模火災から、3か月あまり。

被災した漁具メーカーの職人の技術を受け継ごうと、県漁協が新たな取り組みを始めています。

■見漁協佐賀関支店 佐藤京介支店長:
「漁協の思い。組合員さんから、八潮工業の製品いいので、それをどうにか漁協で作ってくれないかと」

去年11月、佐賀関唯一の漁具メーカー「八潮工業」が全焼し、漁具づくりができなくなりました。

3代目の木崎章二さん(78)。

25歳の頃から半世紀以上にわたり、関あじ・関さば漁を、漁具づくりで支えてきました。

■木崎章二さん:
「小さい時から親父たちの仕事をやっているのを見ているからね。もう自然と手が動いていく」

漁師の経験や感覚をもとに作られてきた漁具。

火災の影響は、地元の漁業にも広がっています。


■漁師 森山剛義さん:
「まさか、火災でこんなふうになるとは想像してなかった。ショックでしたね。正直、ここまで(たくさん)八潮さんの漁具を使っていると思ってなかった。日が経つにつれて、これも使ってる、あれも使ってるってなって。これは大変だなと思いました」

公費解体の中で、漁具の型の一部は見つかりましたが、工場の再建は難しい状況です。

■木崎章二さん:
「工場が全部なくなっているので、それを立て直すのは難しい。できる範囲で漁師さんの力になりたい」

こうした中、県漁協は木崎さんと連携し、その技術を生かした漁具の製作体制の整備を進めています。

■見漁協佐賀関支店 佐藤京介支店長:
「やるからにはずっと続けないといけない。2~3年でやめたのでは意味がない。関あじ・関さばが取れる漁具をずっと作っていきたい」

佐賀関の漁を支えてきた技術を、どう守り続けていくのか。このあとパネルで詳しく解説します。

ここからは、その漁具の特徴と、今後の体制についてパネルで見ていきます。

佐賀関伝統の関あじ・関さば漁を支えてきた、八潮工業の漁具です。

まずは釣り針です。

根元に重りが溶接されていて、速い潮でも安定し、力の強い関あじ・関さばにも負けない強度が特徴です。

続いて重りです。

狙ったポイントに針を落としやすいよう、“どんぐり”と呼ばれる独自の形状になっています。

では、なぜ八潮工業の漁具が選ばれてきたのでしょうか。

他社の代替品もありますが、地元漁師の声を反映して改良されてきたことから、漁師たちは「使いやすさが違う」と話しています。

まさに、現場の感覚から生まれた漁具なんです。

そして、今後の体制です。

八潮工業3代目の木崎章二さんと、県漁協佐賀関支店が協力し、前例のない漁具づくりに取り組むことになりました。

佐藤支店長は、「漁協や漁連が漁具を作るのは全国的にも前例がなく、ゼロからのスタートになる」と話しています。

まず、木崎さんの製造方法や作業の流れを漁協が把握します。

そのうえで、必要な作業内容や人員を検討し、県漁協による漁具の製作が始まります。

佐賀関での漁具製造の再開に向け、準備が進んでいます。

今後、県と市の補助金の交付が決まり次第、倉庫の改修工事を行い、春ごろの製作開始を目指しています。

地域の漁を支えてきた技術を、どう次につないでいくのか。前例のない取り組みの行方が注目されます。
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