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11月20日(木) のニュース

2025年11月20日(木) 19:36

佐賀関火災 戻れない“ふるさとの家” 「思い出が全部…」住民の声と避難所のいま

住宅密集地の火は鎮圧となったものの、住民の生活が日常へと戻るまでには長い時間がかかる見込みです。

被災地を下野アナウンサーが取材しました。

強風にあおられ、街一帯が炎に包まれた佐賀関。

20日朝は、日が昇る前から佐賀関の港から漁へと向かう船が出ていきました。

街の所々で・・・そして延焼した蔦島から煙も。

自衛隊ヘリによる消火活動は、20日も続きました。

地元の人たちは、住み慣れた地域を離れた場所から見守ります。

アジ・サバ漁で有名な佐賀関。20日はいつもより少ない出漁となりました。

■漁師:
「きょう半分くらい漁に出ていたよう」
「同級生もいるし、皆焼け出された。かわいそうに」
「(被災者の中に)友人が何人かいて無事だった連絡したら」

■下野アナウンサー:
「火災発生から1日半が経ちました。いまもうっすらと白い煙が充満しています。着いた時には煙の臭いを感じました。

通りかかった近くの住民は。

■住民:
「火は怖いと思った。こんな体だからもう揚げ物はしない。友だちに電話しても出らん」

火災現場の近くでは、規制線の前に立つ警察官と話す人の姿が。

■下野アナウンサー:
「けさから近くに住む住民の方々が規制線前まで姿を見せています。消火活動がまだ続いているので、決められた範囲外の家であれば案内するということで、警察の方が住んでいる場所を1人ひとり確認しているということです」

■住民:
「入れますか?と聞いたら入れませんよと。私の実家がある。完全に燃えた。年家族みんなでお正月はそこで過ごすというのは恒例になっていた。コロナが明けて、やっとみんなで過ごせるようになったんですけど、去年4~5年ぶりに。(今年は)おせちも頼んだんですけどね」

今もなお100人以上が身を寄せる佐賀関公民館では。

■下野アナウンサー:
「避難をしていた方々は、雑魚寝での生活が続いています。こちらでは段ボールベッドが準備されていて、職員の方々が組み立てを始めました」

パーティションも準備され、プライベートな空間が確保されました。

火事のあった田中三区の区長でもある山田二三夫さん。

■山田二三夫さん:
Q.今の体の調子は?
「調子いいよ。別に問題ない。まあみんなで和気あいあいやっているんでいいかなと。案外快適。みなさんのおかげ」

家は全焼。とっさに持ち出したもののひとつが公民館の鍵でした。

区長である山田さんは、普段から住民とのつながりを大切にしていました。

■山田二三夫さん:
「避難訓練をしていて、『津波がきたら逃げるんで、その時は家も全部ねぇんで』という話をしていて、早めに火事で全部なくなったから。その辺がね、ちょっと早めにきたかなと。今までできたコミュニケーションというか、そのへんがまあ無くなるんかなっていうことくらいかな・・・残念やな」
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