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11月10日(月) のニュース
2025年11月10日(月) 19:42
「車中泊避難」命を守るには? 専門家がエコノミークラス症候群に注意呼び掛け
災害が起きた時に自分の車の中で避難生活をする人が増えています。
ただ、命を落とす危険もあり専門家が注意を呼び掛けました。
10日に大分市で開かれた研修会。県内の医療機関や介護福祉の関係者らで作る「災害派遣福祉チーム」のスキルアップが目的です。
災害派遣福祉チームはこれまで「避難所での支援」が主な活動でしたが、2025年6月に国のガイドラインが改正され、車などで避難生活をする人への支援も対象となりました。
過去の震災でも支援活動に当たった山﨑水紀夫さんが、避難生活をしている人への援助の方法などについて講演したほか、実際の車を使って参加者にアドバイスをしました。
■参加者:
「車中泊に関して、今までは支援に入ったことがなかったので、注意点など触れられてよかった」
「車中泊が避難の選択肢として増えているのはいいと思った。これまでは出来れば避けた方がいいのかなとは思ってた」
■高知防災プロジェクト 山﨑水紀夫さん:
「(車中泊避難の)デメリットは1つだけ。エコノミークラス症候群のリスク。個人で配慮さえすれば十分に防げる病気」
エコノミークラス症候群は、車など狭い座席に長時間座ったままで足を動かさないと、固まった血液が肺に詰まって肺塞栓を引き起こす危険性があります。
なぜ車中泊避難を選ぶ人が多いのか、また、危険性と対策方法について解説します。
ここからはフカボリです。
災害は起きてほしくないですが、万一の時にどこに避難するか選択が迫られる場合は、十分にあります。
2016年の熊本地震では、多くの人が車中泊避難をしました。
熊本県の調査では避難した約2300人のうち68.3%の人が車を選びました。
熊本地震でも被災地支援をした高知防災プロジェクト山﨑水紀夫さんは「余震が続き、屋根があるところで寝ることの恐れから車中泊を選ぶ人が多かった」と振り返ります。
また、「温度や湿度の管理が自由にできる」「プライバシーの確保がしやすい」というのがメリットです。
一方山﨑さんは、エコノミークラス症候群の発症リスクが高くなるのが一番のデメリットと指摘します。
死に至る場合もあり、熊本地震では車で避難生活していた50代の女性がエコノミークラス症候群で亡くなりました。
またこの症状で54人が入院しました。
ただ山﨑さんは、対策すれば充分に防げると話します。
大事なのは血流を促すことです。その一つが足の指や足首を動かす運動です。
足の指でじゃんけんをするのが効果的だそうです。
足でグーを作ったりパーを作ったり、数時間のうち軽くでもいいので足を動かして血の巡りを良くしてください。
またふくらはぎを軽くもむ、マッサージや足を下にしたまま長時間過ごさないことや車の外に出られるなら軽めの体操なども有効です。
そしてこれからの時期は寒さ対策が重要ですのでクッションや毛布、カイロなどを万一に備えて置いておくのも命を守る手段のひとつです。
山﨑さんは「避難も多様になっている」と強調します。
体調面やペットと一緒など、避難所生活が難しい理由は様々で、家族と避難先の選択について話したり、一度車中泊を体験してみることも大事と話していました。
いつ起きるかわからないからこそみなさんもぜひ一度考えてみてください。
ただ、命を落とす危険もあり専門家が注意を呼び掛けました。
10日に大分市で開かれた研修会。県内の医療機関や介護福祉の関係者らで作る「災害派遣福祉チーム」のスキルアップが目的です。
災害派遣福祉チームはこれまで「避難所での支援」が主な活動でしたが、2025年6月に国のガイドラインが改正され、車などで避難生活をする人への支援も対象となりました。
過去の震災でも支援活動に当たった山﨑水紀夫さんが、避難生活をしている人への援助の方法などについて講演したほか、実際の車を使って参加者にアドバイスをしました。
■参加者:
「車中泊に関して、今までは支援に入ったことがなかったので、注意点など触れられてよかった」
「車中泊が避難の選択肢として増えているのはいいと思った。これまでは出来れば避けた方がいいのかなとは思ってた」
■高知防災プロジェクト 山﨑水紀夫さん:
「(車中泊避難の)デメリットは1つだけ。エコノミークラス症候群のリスク。個人で配慮さえすれば十分に防げる病気」
エコノミークラス症候群は、車など狭い座席に長時間座ったままで足を動かさないと、固まった血液が肺に詰まって肺塞栓を引き起こす危険性があります。
なぜ車中泊避難を選ぶ人が多いのか、また、危険性と対策方法について解説します。
ここからはフカボリです。
災害は起きてほしくないですが、万一の時にどこに避難するか選択が迫られる場合は、十分にあります。
2016年の熊本地震では、多くの人が車中泊避難をしました。
熊本県の調査では避難した約2300人のうち68.3%の人が車を選びました。
熊本地震でも被災地支援をした高知防災プロジェクト山﨑水紀夫さんは「余震が続き、屋根があるところで寝ることの恐れから車中泊を選ぶ人が多かった」と振り返ります。
また、「温度や湿度の管理が自由にできる」「プライバシーの確保がしやすい」というのがメリットです。
一方山﨑さんは、エコノミークラス症候群の発症リスクが高くなるのが一番のデメリットと指摘します。
死に至る場合もあり、熊本地震では車で避難生活していた50代の女性がエコノミークラス症候群で亡くなりました。
またこの症状で54人が入院しました。
ただ山﨑さんは、対策すれば充分に防げると話します。
大事なのは血流を促すことです。その一つが足の指や足首を動かす運動です。
足の指でじゃんけんをするのが効果的だそうです。
足でグーを作ったりパーを作ったり、数時間のうち軽くでもいいので足を動かして血の巡りを良くしてください。
またふくらはぎを軽くもむ、マッサージや足を下にしたまま長時間過ごさないことや車の外に出られるなら軽めの体操なども有効です。
そしてこれからの時期は寒さ対策が重要ですのでクッションや毛布、カイロなどを万一に備えて置いておくのも命を守る手段のひとつです。
山﨑さんは「避難も多様になっている」と強調します。
体調面やペットと一緒など、避難所生活が難しい理由は様々で、家族と避難先の選択について話したり、一度車中泊を体験してみることも大事と話していました。
いつ起きるかわからないからこそみなさんもぜひ一度考えてみてください。


