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7月25日(金) のニュース

2025年7月25日(金) 19:27

【ピックアップ】今年の新入社員は安定志向が増加? 社会情勢が左右する就職活動

全国でこの春に卒業した大学生の就職率。98%と過去2番目に高い数字で、人手不足による採用の早期化が進んでいます。

そんな中、大分市の日本文理大学で3年生向けの就職講座がありました。いまの若い世代は企業選びで何を重要視するのでしょうか。

日本文理大学では、15年ほど前から、3年生の授業の一環として全30回の就職講座を開いています。

3年生およそ300人が4月から企業に関するリサーチや、模擬面接などをしていて、24日は外部講師を招き、夏休みのインターンシップに向けたマナー講座などがありました。

■就職講座を受けた経営経済学部3年:
「いま日商簿記の資格を持っていて、簿記を生かせる仕事を選びたい」

■就職講座を受けた工学部3年:
「自分が会社に入って何を為せるかを見せるという情報はいままでなかったので、そういう収穫はたくさんあります」

■日本文理大学進路開発センター 小田浩史課長:
「企業選択が多様化している。大手企業志向や福利厚生をしっかり見たり、仕事のやりがいをちゃんと調べる学生もいる。(情報の)取捨選択をしていくことは、昔に比べればいまの学生の方が逆に就職活動が大変なんじゃないか」

いまの若い世代は企業選びで何を大事にするのか。およそ30年前と今である項目に大きな違いが見えてきました。

これから就職活動を迎える大学生3年生に「企業選びで何を大事にしているか」聞いてみました。

「実家の周辺で働きたい。残業が多いのは嫌だ」
「自分がやりたいことができるかが一番大事。定年まで自分のスキルを磨きたい」という意見がありました。

この「定年」というキーワードについては、こんな調査結果があります。

大分市の大銀経済経営研究所が、今年の県内の新入社員に行ったアンケート調査です。

「いまの会社でいつまで働きたいですか?」という質問に対し、1位と2位がこのような割合で続いています。

数字としては「とりあえずいまの職場で」と答えた人が多いのですが、注目は、前年比です。

「とりあえずいまの職場で」と答えた人が去年より15ポイント以上減っているのに対し、「定年まで」と答えた人が去年よりも9ポイント以上増えています。

調査をした研究所によると、初任給のアップなど企業側が人手不足への対応をし始めていて、安定志向の人が増えているのではないかということです。
確かに、去年、今年と賃金を上げた企業も増えています。

そして、このアンケートで行ったもうひとつの質問をみると昔といまの回答結果である違いがありました。

その質問がこちらです。「会社を選んだ理由」。今年一番多かったのが、「仕事の内容」で53.9%。次いで、給料や休日、勤務地などの「労働条件」が40.3%でした。

この質問について28年前、つまり、いまの50歳くらいの人が新入社員だった時はどうだったんでしょうか。

回答項目は少し異なりますが、多かったのが「自分の能力が生かせる」「堅実・安定」「通勤が便利」などで、「給与が高い」という理由はわずか2.3%だったんです。

この頃の時代は、人口が多かったので、企業側がアピールしなくても人材は集まる時代でした。つまり給料という条件は、今ほど重要視されていなかったというということなんです。

就職活動はその時々の社会情勢に影響を受けます。少しでも納得できる会社に出会えるよう、就活生のみなさんがんばってください。
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