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6月27日(金) のニュース

2025年6月27日(金) 22:10

ペット同行避難の課題とは? 同行避難と同室避難の大きな差に悩める飼い主

地震や豪雨など大きな災害があった時に備えペットと一緒に避難する訓練が大分県内で初めて開かれました。

これは犬用のヘルメットです。
落下物から頭を守るのは人間と同じです。
ペットと一緒に避難所に向かう訓練は、大雨による大規模災害を想定した関係機関の対応訓練にあわせて県内で初めて実施されました。

集まった会場には避難の時に必要なグッズが展示され、足をけがしないための靴やペットが入るリュックなどを飼い主とペットが一緒に試しました。

(参加者)
「重いけどいざという時には両手が空くので避難はしやすいと思う」

また、意見交換会では参加者同士でペットの災害への備えを共有しました。

(佐伯市から参加)
「家に犬がいるというシールを貼っておけば助けてもらえる可能性が高くなると聞いたのでさっそく家に帰ってシールを探してまずは家に貼るところから始めたい」

大切なペットと一緒の避難。
しかしそこにはまだまだ課題が残っているようです。

もしも大きな災害があった時、ペットの飼い主にはこんな苦悩があるようです。
訓練に参加した女性は「同室に避難するのは難しいので、ペットと車中泊になることを覚悟している」

ここのえペットツーリズム協会の野田さんは「人間よりも2~3℃室温を低くする必要がある夏場の避難は熱中症になる危険もある」と話しています。

また、協会と連携して避難訓練を企画した大分県西部振興局の高橋さんは、5年前に甚大な被害が出た7月豪雨にまつわるこんな話を聞いたそうです。

「天ヶ瀬温泉周辺の高齢女性は、水位が家のギリギリまで迫ってきたが、「避難所に行くと迷惑になる」と言い、とどまった。

そういう人が一定数いるのかもと考えた」と言います。

では、避難所の受け入れ態勢を見てみます。

大分県に取材したところ、同じ敷地内に逃げる「同行避難」ができる避難所は全市町村に1カ所はあるそうです。

ただその中で、一緒の空間ですごせる「同室避難」ができるのは別府・中津・臼杵の3市だけなんです。

この同室避難が飼い主の最も望む避難方法です。

野田さんは「飼い主と犬が一緒の空間で過ごせる同室避難できるところは少ない。飼い主と離れて犬が吠えることも」そう不安を口にします。

大分県は「ペット連れとそうでない人で、完全に空間を分ける必要がある。場所や人員などの課題がある」と話しています。
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