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6月13日(金) のニュース

2025年6月13日(金) 19:45

「父の日」に牛乳を贈ろう 酪農家の経営難しく 円安やウクライナ侵攻の影響ここにも

15日の父の日に合わせ酪農団体が牛乳の消費拡大を訴えました。あるのが当たり前の牛乳が簡単には手に入らない時が来るかもしれません。

大分県酪農業協同組合や乳製品メーカーの関係者らが県庁を訪れ、佐藤知事に、牛乳や乳製品の消費拡大に関し支援や協力を求めました。

佐藤知事は、牛乳やヨーグルトを試食し酪農の現状について耳を傾けました。

県酪農青年女性会議 志賀拓馬委員長:
「米不足も影響してきて主食用米の方にシフトしたりして餌用のわらが作れなくなっている」

15生産者団体では15日の父の日に、大分市内の商業施設で消費拡大のPR活動を行います。

酪農家の現状について詳しく見ていきます。

2024年、全国の酪農家の数が初めて1万軒を切り9960軒となりました。

大分でも2000年には321軒あった酪農家が66軒となっていて、減少傾向にあるのは全国と同じです。

経営状況についても調査したところ、58.9%が赤字経営。
47.9%が酪農を辞める離農を検討しているということです。

なぜ経営が厳しいのか、要因として長期的な円安が続いていることやロシアのウクライナ侵攻や中東情勢などにより飼料費や光熱費が上昇していることが挙げられます。

また需要に応じて生産量を短期的にコントロールできない難しさがあります。

場合によっては余った牛乳はやむなく廃棄せざるを得ないケースもあります。

ある酪農家は、「酪農経営は365日休まず生産しています。牛乳や乳製品を少しでも多く消費してもらいたい」と話しています。

では大分での消費量はどうなのか見てみます。

牛乳支出額の都市別のランキングです。

2024年まで3年間の平均で、上位には京都市・奈良市、滋賀県大津市が入っています。上位の年間支出額は1万8000円程度となっています。

一方で、大分はというと1万2000円あまりで47位中46位です。上位の都市と比べると3分の2程度の金額です。

県や国でも酪農家支援の取り組みを行っています。

大分県では省力化のための設備投資や暑さ対策経費に補助金が出されます。

国では価格転嫁を進めるための取り組みや乳牛を増やす技術の支援などを行っています。

県酪農青年女性会議の志賀さんは、「国内で作る餌を増やしたり未利用資源を使うなどして状況を打破したい。とにかく味わって楽しんでほしい」と話しています。
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