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みなさんおなじみの大分県竹田市を代表するお菓子「荒城の月」と「三笠野」
その銘菓を作り続けてきた和菓子店が150年以上の歴史に幕を下ろしました。
大分県竹田市にある「川口自由堂」
江戸時代の終わりに創業、2024年で158年の老舗和菓子店ですが、5月25日、最後の日を迎えました。
看板商品は、黄身あんを淡雪で包んで月に見立て滝廉太郎の名曲から名前を付けた「荒城の月」と奈良の三笠山を模して小豆のこしあんを香ばしい皮で包んだ「三笠野」。
どちらも大分県竹田市を代表する銘菓で長年親しまれてきました。
竹田市は元々岡城の初代藩主が京都を意識した街づくりをしたことから和菓子作りが盛んな場所に。
ただ、いまは2カ所のみが荒城の月と三笠野を作っています。
川口自由堂4代目店主の川口晃生さん(77)。
原材料費の高騰や機械が古くなったことなどを理由に店を畳むことを決めたそうです。
川口晃生さん
「継ぐ人を探したんですがなかなかうまくいかなかった。北海道から沖縄までお客さんがついて下さって本当にありがとうございます」
最後の日となった25日も多くの人が訪れ、閉店を惜しみました。
午後3時半、ついに閉店の時。150年以上という長きにわたって愛されてきた老舗和菓子店にシャッターが下ろされました。
川口晃生さん
「地味ですができるだけおいしいお菓子を安くと思って作ってきた。やりきったという思いです感謝しかありません。ありがとうございました」