20:34 更新
「歯と口の健康週間」に合わせ幼稚園児が正しい歯の磨き方を教わりました。
6月4日から1週間は、国が勧める「歯と口の健康週間」です。
それにあわせて大分市にある大分歯科専門学校では毎年、幼稚園や小学校で「歯の保健指導」をしています。
学生が手作りの紙芝居を使って千代町幼稚園の園児98人に、歯磨きの大切さや正しい歯の磨き方を楽しく教えました。
紙芝居を披露する学生
「へへっへ~俺の名前はムシバイキン。汚いお口の中が大好きさ」
みなさんは歯や口の健康について日ごろから考えていますか?専門家に効果的な虫歯予防について聞きました。
タカサゴデンタルオフィス 近藤剛史院長
「フッ化物洗口だったりフッ素入りの歯磨き粉を使い歯を磨く。有効だと思います。症状が何も出ないので症状が出た時にはもうすでに遅いというパターンが多々ある」
学校でも進められているフッ素を使ったうがい。その働きと効果は?
さらに特に大人が気を付けるべき歯の病気とは?
平井アナ
始めに子どもたちの虫歯の現状を見ていきます。
学校保健統計調査によりますと大分県内の12歳児の虫歯の本数の平均は1993年には4.76本だったのが2020年には1.2本に減っています。
全国平均も同様に右肩下がりです。
最新のデータでは2022年度は大分0.7本、全国0.56本となっています。
減った理由について厚生労働省は、生活習慣の改善や虫歯の発生や進行を予防するフッ化物配合の歯磨き粉が普及したことを挙げています。
虫歯が全国平均よりも多い理由について大分県の担当者は分からないとしていますが、虫歯を減らすために取り組んでいる事がいくつかあります。
その一つが元素・フッ素の化合物の「洗口」いわゆるうがい。
子どもの頃に歯医者さんにフッ素を塗ってもらった経験がある人も多いと思いますが、そのフッ素などを水に溶かした洗口液でうがいをします。
大分県内の公立学校では、希望すれば週に1回フッ化物洗口ができるんですが、その効果は「子どもの歯を強くする」「初期の虫歯を修復」「虫歯の原因になる菌の活動を抑える」と虫歯予防に適していると言われています。
一方で大人が気を付けないといけない歯の病気のひとつが「歯周病」です。
30歳以上の成人の約80%が歯周病になるとも言われています。
歯と歯茎の境目に歯周病の細菌がたまり歯を支える歯ぐきや骨が溶けてしまいます。
歯茎が腫れたり血が出たりしますが、痛みがないので放っておくと最悪の場合歯が抜け落ちてしまいます。
どうしたら防げるのか、大分市の歯科医院タカサゴデンタルオフィス近藤院長によりますと、正しい方法で歯磨きするのはもちろん、定期的な歯科でのメンテナンスは欠かせないそうです。
というのもきれいに歯を磨けているように見えていても、色がついた液体で調べてみると歯茎との境目の部分が特に濃くなっていて磨き残しがあることが分かります。
近藤院長は「歯磨きが上手な人でも磨き残しが20%ある磨き残しがない人はほとんどいない」と話します。
月に1回は歯医者に行って歯垢や歯石を除去してもらう事を勧めたいと話していました。