OAB大分朝日放送

DRIVE TO EAT in HOUHI

私だけの絶景、見つけた

絶景プロデューサー 詩歩

絶景プロデューサー詩歩が行く

これまで訪れた国は60か国以上、年間300日は絶景を求めて旅する、絶景プロデューサーの詩歩さん。
今回は、大分県竹田市・豊後大野市が、その旅の舞台です。新たな絶景との出会いを求めて、旅が始まります。

1日目
清 滝
道の駅ながゆ温泉から、車で20分。細い山道を進んだ先にある駐車場に車を停めます。そして、シンと静まり返った山道を歩いて20分。これ以上ない秘境の中に、静かに流れているのが、清滝です。
霧状のシャワーのような水が、40m上から降り注いでいます。その様子は、神秘的で繊細。優雅な滝の景観を楽しむことができます。詩歩さんは、SNSなどでリサーチをする中で清滝を見つけ、以前から来てみたかったそうです。滝つぼに浮かぶ桟橋越しの滝は、まるで絵画のようで、印象的な写真が撮れました。
  • 【住所】大分県竹田市直入町長湯5849-12
  • 【問い合わせ】竹田市直入支所 産業建設課
  • 【TEL】0974-75-2214
清滝
清滝
清滝
沈堕発電所跡
室町時代、水墨画の大家、雪舟が絵に描いた、沈堕の滝。国の登録記念物に指定されている名瀑です。その滝のそばにあるのが、明治時代に建てられた沈堕発電所跡。沈堕の滝の落差を利用した水力発電所の跡です。
歴史を感じさせる石造りの外壁にツタが絡まり、アーチ状の窓から差し込む光は、まるでファンタジー映画のワンシーンを彷彿とさせます。ここは、コスプレイヤーや、ウェディングの前撮りなどにも人気の撮影スポットだそうで、人々の心を引き付ける、不思議な魅力のある場所でした。
  • 【住所】大分県豊後大野市大野町矢田
  • 【問い合わせ】ぶんご大野里の旅公社
  • 【TEL】0974-27-4215
沈堕発電所跡
沈堕発電所跡
沈堕発電所跡
大分県央飛行場
道の駅おおのから車で5分ほど。小高い丘の上にある飛行場です。小型機による遊覧飛行の発着をしているほか、大分県の防災ヘリの拠点にもなっています。航空法による制限がある場所ですが、ここは、申請を行い許可が下りれば、滑走路に入り撮影をすることができるスポットです。
空港の滑走路を歩く詩歩さん。気分は、セスナ機になったよう。直接座ってアスファルトを触るのも貴重な体験です。さらに、運が良ければ、格納庫の防災ヘリを見学させてくれることも。ここだけの体験を、ぜひ楽しんでみてください。
  • 【空港施設内で撮影するための条件】
  • ・事前に管理事務所に施設内見学を申し込む
  • ・事前に九州航空に遊覧飛行を依頼する
  • ※緊急時や飛行機離発着時等、中止になる場合あり
  • 【住所】大分県豊後大野市大野町田代2592-2
  • 【営業時間】9:00~16:30
  • 【問い合わせ(施設内見学)】大分県央飛行場管理事務所(0974-34-4411)
  • 【問い合わせ(遊覧飛行)】九州航空大分県央運航所(0974-34-3016)
大分県央飛行場
大分県央飛行場
大分県央飛行場
普光寺
約800年前に作られたとされる磨崖仏は、高さが約12mあり、国東半島の熊野磨崖仏とともに、全国でも最大級の磨崖仏です。この磨崖仏が彫られた崖は、約12万年前に阿蘇火山の巨大噴火による火砕流が冷えて固まった岩で、比較的やわらかく加工しやすい岩質が特徴です。そのため、本来、怒った顔をしている中央の不動明王は、風化によってすこし柔らかい表情になっています。
また、磨崖仏の横には岩窟があり、その中にはお堂と舞台が設けられています。舞台からは磨崖仏と同じ目線で眺めることができ、また違った表情を楽しむことができます。
  • 【住所】大分県豊後大野市朝地町上尾塚1225
  • 【問い合わせ】ぶんご大野里の旅公社
  • 【TEL】0974-27-4215
普光寺
普光寺
普光寺
久住高原
くじゅう連山の南麓にある久住高原。どこまでも広がる美しい草原は、この地の人が、古くから野焼きをして守ってきました。標高600m以上あり、空気が澄んで、湿度が低く、街の光が少ないことから、全国でも屈指の星空スポットとして知られています。絶景を求める詩歩さんたっての希望で、星空撮影に挑戦です。
三日月が沈み、すっかり暗くなった午後9時。一眼レフを三脚にセットします。この日はお天気が良く、くじゅう連山の稜線がくっきり見えるほどの星空。南の空を眺めると、うっすらとぼやけた雲のような光が見えます。天の川です。時間を忘れるほどシャッターを切り、気が付けば午前0時。詩歩さんは、美しい星空とともに、素敵な時間を堪能していました。
ちなみに、星空はスマートフォンでも撮影ができます。星空モードのあるスマートフォン、マニュアルモードのあるスマートフォンなどで挑戦できます。三脚は必須ですが、ぜひチャレンジしてみて下さい。
  • 【久住高原 星空撮影おすすめスポット】
  • くじゅう花公園(星空撮影会随時開催)
  • ※許可なく、牧草地(牧野)には入ることができませんのでご注意下さい
久住高原
久住高原
久住高原
2日目
黄牛の滝
大手企業のCMにも登場し、SNSでも映えスポットとして人気を集める、黄牛(あめうし)の滝。道の駅すごうと道の駅竹田のちょうど中間あたりにあります。この日も朝から、熱心な写真愛好家が、大分県外から訪れていました。落差25mの滝は、ゴーっと迫力のある音を立てて流れます。
滝の手前にある岩に腰掛け、滝のスケール感を詩歩さん自身で際立たせます。シャッタースピードを長めにすることで、滝が白い糸のように写します。ちなみに、早朝、条件が揃えば、黄牛の滝と虹の共演も写真に撮ることができるそうです。遊歩道はあるものの、足元が悪い場所もあるので、スニーカーなど歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
  • 【住所】大分県竹田市大字刈小野
  • 【問い合わせ】竹田市観光ツーリズム協会
  • 【TEL】0974-63-0585
黄牛の滝
黄牛の滝
黄牛の滝
穴森神社
大分県竹田市の南、祖母山へ向けどんどん進んでいった、まさに秘境。年輪を重ねた杉林に、平家物語にも記された、由緒正しい穴森神社があります。ここは、大蛇伝説のある場所。大蛇が、本殿の奥にある洞窟に住んでいたとされています。参拝者は、ご神体でもあるその洞窟へ、入ることができます。
洞窟は意外と奥深く、ひんやりとしていて、その温度は10度ほど。吐く息も白くなります。この洞窟にある小石を持ち帰ると、子供を授かるともいわれています。また、縁結びのご利益もあるそうです。200円で30分点灯するコインタイマー式の照明がありますが、懐中電灯も持っていくと安心です。
  • 【住所】大分県竹田市神原1432番地
  • 【問い合わせ】神の里交流センター「緒環」
  • 【TEL】0974-67-2288
穴森神社
穴森神社
穴森神社
緒方川と緒方盆地の農村景観
豊後大野市の緒方地域が2023年「緒方川と緒方盆地の農村景観」として、国の重要文化的景観に選ばれました。日本の棚田百選に選ばれている軸丸地区の棚田や、緒方川から引かれた水路のかんがいによる稲作など、人々が古くから大切に育んできた文化や暮らしが色濃く残る風景が評価されました。
また、国の登録有形文化財である旧緒方村役場は、2022年、約90年前の姿に復元されました。そばの小道を歩くと、昭和初期のモダンな建物との写真を撮ることができました。原尻の滝から少し足を延ばして、緒方地域の人々の思いに、少し触れてみるのも面白いかもしれません。
  • 【住所】大分県豊後大野市緒方町馬場574
  • 【問い合わせ】豊後大野市資料館
  • 【TEL】0974-24-0040
  • ※普段は開放されていませんが、定期的に見学会を開催しています
  • ※駐車場は、道を挟んで東側にある、旧常楽荘横の駐車場をご利用ください
緒方川と緒方盆地の農村景観
緒方川と緒方盆地の農村景観
緒方川と緒方盆地の農村景観
河宇田湧水
名水百選にも選ばれている竹田市の竹田湧水群。そのうち、最も湧水量が多い河宇田湧水には、熱心な名水ファンが詰めかけます。
詩歩さんも、ちょっと一服。ひんやりとしていて、柔らかい水でのどを潤します。すぐ隣には竹田中華そばこっとんがあり、名水で作ったラーメンは、多くのお客さんに愛されています。
  • 【住所】大分県竹田市入田
  • 【問い合わせ】竹田市商工観光課
  • 【TEL】0974-63-4807
河宇田湧水
河宇田湧水
河宇田湧水
岩戸の景観
道の駅きよかわから道の駅みえ方面に車で5分ちょっと。大野川と奥岳川が合流する場所に、高さ50m、長さ500mにわたる断崖があります。その断崖に掘られたトンネルと、川を渡る鉄橋が直接つながっていて、まるで列車が断崖から飛び出し、あるいは、飛び込んでいく姿を見ることができます。その様子はスリルがあり、列車が美しく撮れることから、鉄道ファンの聖地としても知られます。
JR豊後清川駅とJR三重町駅、両方の時刻表を確認して訪れたのは、夕方6時過ぎ。遠くから聞こえるガタンゴトンという音を頼りに、カメラを構えます。「来たな」と思った瞬間、豊後清川方面から来た列車は、あっという間に夕日に照らされた岩戸の絶壁へと吸い込まれていきました。詩歩さん、思わず茫然。少し間をおいて、あたりは笑いに包まれていました。
  • 【住所】豊後大野市清川町臼尾
  • 【問い合わせ】ぶんご大野里の旅公社
  • 【TEL】0974-27-4215
  • ※撮影スポットは道が細く、駐車場も無いので、地元車を優先してお楽しみください
河宇田湧水
河宇田湧水
河宇田湧水
3日目
あかい屋根の郷
道の駅みえから、豊後大野市役所方面へ。途中、県道35号方面へ左折して、どんどんと山の中へと進んでいくと、どこか懐かしい、あかい屋根の建物が見えます。あかい屋根の郷は、廃校となった旧三重町立三重南小学校を活用した、地域交流施設です。
昭和25年(1950年)に建築された、築70年以上にもなる木造校舎。渡り廊下に立ち、その木目一つ一つに、たくさんの子供たちが学んできた歴史を感じられます。いまでは、地元の方が健康体操のため講堂に集まるほか、予約をすれば各種イベント会場・研修会やキャンプなどもできるそうです。
  • 【住所】大分県豊後大野市三重町松尾3179(旧三重町立三重南小学校)
  • 【問い合わせ】あかい屋根の郷 自然ふれあいパーク
  • 【TEL】0974-22-0238
あかい屋根の郷
あかい屋根の郷
あかい屋根の郷
稲積水中鍾乳洞
詩歩さんも以前訪れたことがある、稲積水中鍾乳洞へも足を延ばします。歩いて行ける洞窟は奥まで200mほどですが、調査では、さらに奥に800mつながっていることが確認されています。現時点では日本最長の水中鍾乳洞です。
洞窟を入ってすぐ、ブルーやグリーンにライトアップされた水中鍾乳洞が、美しく輝いています。そのライトアップされた場所を、水風呂として利用するサウナが、稲積水中鍾乳洞で人気を集めています。週末は、多くのサウナーたちの予約でいっぱいになるそう。もちろん、年間通じて16度の水中鍾乳洞は、サウナーでなくても、夏にぴったりのひんやりスポットです。
  • 【住所】大分県豊後大野市三重町大字中津留300番地
  • 【営業時間】9:00~17:00(年中無休)
  • 【問い合わせ】稲積水中鍾乳洞
  • 【TEL】0974-26-2468
稲積水中鍾乳洞
稲積水中鍾乳洞
稲積水中鍾乳洞
くじゅう花公園
くじゅう連山の南麓に、一面の花畑が広がるくじゅう花公園。ここを絶景と言わずして、どこを絶景と言うのでしょうか。訪れた時期は、ネモフィラやリビングストンデージー、バラが咲き誇っていました。
詩歩さんも、こころなしか早歩き。きれいに写真が撮れるスポットを探している様子。スタッフも必死に追いかけながら、花畑の中の詩歩さんを写真におさめました。また、くじゅう花公園では、定期的に星空撮影会を開催していて、星空と花の共演を撮影することもできます。
  • 【住所】大分県竹田市久住町大字久住4050
  • 【営業時間】8:30~17:30(変動料金制)
  • 【問い合わせ】くじゅう花公園
  • 【TEL】0974-76-1422
くじゅう花公園
くじゅう花公園
くじゅう花公園
長湯温泉療養文化館「御前湯」
旅の締めくくりは、道の駅ながゆ温泉にある日帰り入浴施設「御前湯」。江戸時代から続く名湯です。日本屈指の炭酸泉を求めて、平日休日問わず、根強いファンが足しげく通っています。洋風建築が特徴的な御前湯は、長湯温泉の先人が、昭和初期より温泉療養の先進地であったドイツに学んできた歴史があり、その交流を象徴する、長湯温泉のシンボル施設として建てられたそうです。
長湯というだけあって、御前湯の炭酸泉は、じっくり入浴すると血行が良くなり、体の芯からぽかぽか温まります。まさに、旅の疲れをとるには最適な場所。休憩室からさらさらと流れる芹川を眺め、心地よいそよ風にあたりながら、旅の思い出に浸る、詩歩さんでした。
  • 【住所】大分県竹田市直入町長湯7962-1
  • 【問い合わせ】長湯温泉療養文化館「御前湯」
  • 【TEL】0974-64-1400
御前湯
御前湯
御前湯
詩歩 Shiho〈絶景プロデューサー〉
静岡県出身。
累計63万部を突破した書籍「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」著者で、SNSのフォロワー数は100万人以上。 昨今の”絶景”ブームを牽引し、流行語大賞にもノミネートされた。
現在はフリーランスで活動し、旅行商品のプロデュースや自治体等の地域振興のアドバイザーなどを行っている。
静岡県・浜松市観光大使。

絶景プロデューサー 詩歩さんが訪れた大分県竹田市・豊後大野市での旅の様子を動画でもお楽しみください!
(2023年6月14日(土) OAB「れじゃぐる」放送)
Shiho