帰ってきたAD日記

2017年3月9日 バックナンバー

腹ペコADの裏話(1)



「次は何を食べにいくの?」



テレビ局の廊下を歩いていると、すれ違いざまに、そう声を掛けられることが多くなりました。「休日は何をしているの?」みたいなテンションで僕の食生活に探りを入れてくる人々に初めは困惑しましたが、どうやらこの質問は番組コーナー『腹ペコADが行く!大分いま食べたい』に対するものだとあとで気づきました。
 


『腹ペコAD』は、れじゃぐるADの僕が番組の制作費で領収を切り、お腹いっぱいになるまで絶品料理を堪能するというコーナーです。撮影から編集、ナレーションまで全てADの僕が担当し、加えて取材先のお店も自分でリサーチして決めています。
 


製作費で自分の好きな食べ物を堪能するわけですから、「次は何を食べに行くの?」のような穏やかな質問ばかりではありません。時には「良いよなぁ、きみは」と業界の大先輩から詰め寄られる事もあります。



親ほど歳の離れた大先輩から「良いよなあ、きみは」です。
もう恐縮するほかありません。



さらに、視聴者からのハガキやメールでも『腹ペコAD』について触れているものは「羨ましい」という内容ばかりです。

 

来し方の人生で、ここまで羨望の眼差しを向けられた事はありません。しかし、これだけは言わせていただきたい、これは『正当性のあるタダ喰い』なのです。 


このような誰もが羨むADのADによるコーナーがどういう経緯で立案されたかは、れじゃぐる番組史の藪のなかです。
 

しかし、そんな『腹ペコAD』のコーナーも放送に至るまでには沢山の苦難があります。


次回、撮影現場でもっとも手こずった『箸あげ』の裏側に迫ります。
 
 

前へ
次へ
  • シンオレンジ窓口 お悩み募集
番組バナー